top of page

​穴

すいた、すいた
こころが
すいた
人間につきまとう寂しさについて、精神分析家オットー・ランクの出生外傷を参考に表現。
人間は母体から切り離された瞬間から得体の知れない喪失感
<穴>を覚え、その<穴>は生きている限りつきまとう。寂しくて寂しくて飛び出してきたは良いが、目的地を知らない心は寄り付く島もわからずに漂うばかり。
寂しさを空腹と履き違えて、むやみやたらと食べたところで<穴>は埋まるわけもなく只そこにあるばかり。何故なら、私たちは母の胎内から出るときに、何かを置いてくることでこの世界に出たのだから。
そんな幻想を寄る辺にして人間は<穴>を埋めるべく片割れを探しているという一つの仮説。
bottom of page